【セミナーレポート】企業・消費者がコンテンツマーケティングを求める理由とは?

 

 2022年3月23日、Birdmanはオンラインセミナー「企業・サービスの理解を深めるコンテンツ起点のプロモーション〜バーチャル工場見学の事例〜」を株式会社ディー・エル・イーと共催しました。

 セミナーにはディー・エル・イーでビジネスプロデューサー、コンテンツプロデューサーを務める輿水希美佳さんと、Birdmanのコミュニケーションプランナー、清水陸が登壇。「広告」が「コンテンツ」化している近年の現状や、企業がコンテンツ起点のプロモーションを実行する上で考えるべき視点などを語りました。本記事では、その一部をレポートいたします。

セミナー登壇者

株式会社ディー・エル・イー エンタテイメント事業本部 
ビジネスプロデューサー兼コンテンツプロデューサー

輿水 希美佳

クライアントのビジネスプロデュースを主な業務とし、官公庁、自治体、大手企業など団体・組織のプロモーション・広報活動を、マスに限らずSNS運用等のソーシャルマーケティングを含め幅広くサポート。趣味のイラストからキャラクターデザインも担当。


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株式会社Birdman Creation ICD本部 
コミュニケーションプランナー

清水 陸

総合広告代理店にてストラテジックプランナーとしてキャリアを積み、2021年Birdmanに入社。事業開発、戦略PR、販促、デジタル、ブランディングなど多岐に渡るプロジェクトを担当。




コンテンツ化するプロモーションとその背景

セミナーの冒頭で、Birdmanの清水陸(以下清水)が、参加者に投げかけました。「2021年に一番見られたであろう広告は何だと思いますか?」

公式のデータが存在するわけではなくあくまで自分の調査によるものだと前置きをしつつ、2021年に一番見られた広告はYouTubeチャンネルの「THE FIRST TAKE」だと言う清水。「このYouTubeチャンネルはソニー・ミュージックレーベルズによる広告です。一方で、視聴者に”広告を見ている”という意識はなく、主体的に楽しみながら見るコンテンツだと言えます。こういったコンテンツ化された広告は増えていて、成功事例としてはトヨタ自動車のWEBメディア「トヨタイムズ」や北欧、暮らしの道具店による映画「青葉家の食卓」などがあります」

こうした広告のコンテンツ化が進む背景について、「”ピッキーオーディエンス”と呼ばれる、見たいものだけを選んで見るという人々が増えている」ことが一つの要因だと話します。「情報収集をSNSで行う人が増えたり、SNSのアルゴリズム精度が進化したりすることで、大きな話題になっていないもの、評価が低いものは”おすすめ”に上がってこず、結果的にユーザーまで届かない時代になってきています。それにもかかわらず、企業が生活者へ伝えたいメッセージというのは年々増えている。これには、D2C型のビジネスモデルの台頭により企業やブランドの持つ世界観を伝えるコミュニケーションや、SDGsの高まりからサプライチェーンについて企業の説明責任も問われる時代になったことなどが考えられます」

 

伝えたいことが多くある企業と、自分の好きなものだけを求める生活者。この2者のギャップを埋めていく方法が、プロモーションを広告化し、”使われる広告”にすることなのだそう。



清水が考える広告がコンテンツ化する背景
1 ピッキーオーディエンスの増加 
2 SNSで情報収集する人の増加
3 アルゴリズムの精度の向上
4 企業から生活者へのメッセージの増加




ユーザーを楽しませながら、メッセージも伝える!バーチャル工場見学

プロモーションをコンテンツ化した事例として、清水は自らが手がけた「コアレックス トイレットペーパーファクトリー」を紹介。静岡県富士市にあるトイレットペーパーの製造販売会社であるコアレックスは、古紙回収からトイレットペーパー製造までの様子を地元の小学生を中心に工場見学を行っていたそう。「コロナ禍で工場見学が実施できなくなってしまった同社より工場見学に変わる企業やリサイクル活動のPRがしたいと要望を受け、スマホ上のシンプルな操作で誰でも楽しめるバーチャル工場見学”を提案しました」

セミナーの冒頭で、コンテンツを作っても、ユーザーに届けるのが難しいという話がありましたが、それはどう乗り越えたのでしょうか。「バーチャル工場見学のなかに、トイレットペーパーを巻き取る(スマホで画面をスクロールする)長さを競うゲームを用意しました。その優勝賞品は、トイレットペーパー 一生分”。

このインパクトからメディア掲載も実現し、ユーザーへのリーチを最大化しました。事前にクライアントからSNSのトレンド入りを一つの目標と聞いていたのですが、無事にTwitterのトレンド入りも果たすことができました。その他に、ゲーム好きの芸人の方とコラボするなど、色々と仕掛け作りを行いました」

トイレットペーパー工場の設備を擬人化した、個性的でキモカワイイ(?)キャラクターたちにも注目が!「このキャラクターもBirdmanで制作しました。いい意味でも、悪い意味でも気持ち悪さや違和感みたいなひっかかりをつけたキャラクターがウケると判断し、社内のイラストレーターとリテイクを重ねて作り上げました」

話題になりやすく 届きやすい。 キャラクターを活用したプロモーション

前述した「コアレックストイレットペーパーファクトリー」では、登場するキャラクターデザインにも力をいれていたように、魅力的なキャラクターはそれ自体がコンテンツとなります。株式会社ディー・エル・イーでビジネス、コンテンツをプロデュースする輿水希美佳さん(以下輿水さん)は、ユーザーが見たいと思えるコンテンツ、気になるコンテンツをキャラクターを使って実現しています。

「単にキャラクターを作るだけではなく、キャラクターを起用したSNS運用やキャラクターのノベルティ展開、着ぐるみ展開など、キャラクターマーケティングを幅広く手掛けることで、話題作りを行っています」と輿水さん。「例えば、国産のお肉をもっと食べて欲しいというJAさんからの課題で、おにくだいすき!ゼウシくん”というキャラクターを開発しました。こちらはアニメ化、LINEスタンプ化などの展開をし、話題作りを行いました」

また、既存キャラクターでも、リブランディングすることで話題作りをすることができるのだそう。「既存のキャラクターはレギュレーションが決まっており、自由に動かしにくいことも。過去には、UHA味覚糖のぷっちょくんを、”ぷっちょ部長”というキャラクターにリデザインして、Twitterの裏アカウトという程で運用して、話題作りに成功した事例もあります」

その他にも、両者はARを活用した事例や、ショート動画を活用した事例などを紹介。デジタル時代の企業やサービスのブランディング、PRについて様々な可能性を提示したセミナーとなりました。

次回セミナー
#BirdmanTHINK 開催のお知らせ 

Birdmanでは「#BirdmanTHINK」と題して、最新のデジタルクリエイティブ、ブランドコミュニケーション、広告・販促プロモーションについて紹介するウェビナーを開催します。

次回は5月11日(水)12時からZoomウェビナーにて実施いたします。
テーマは「Birdmanが実現するデジタルクリエイティブ × テックのプロモーション -最新の技術で企画を実装し、生活者に“見たことない体験”を届けるBirdmanの開発体制-」。

初開催となる今回は、長年Birdmanのデジタルクリエイティブを支えてきたExecutive Creatorのコバヤシタケルが登壇。Birdmanが手掛けた話題のプロジェクトや最新事例も交えながら、販促やプロモーションにおけるデジタルクリエイティブの実装や、それによってもたらされる効果などご説明いたします。

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