新規事業開発とは、言葉の通り「新しい事業に取り組む」ことです。新規事業開発には「しんどい」「難しい」「高度なスキルや知識が必要」など、あまり良いイメージを持たれることが多くありません。そこで、本記事では新規事業開発を成功に導くプロセスを解説します。
新規事業開発とは?
新規事業開発とは、言葉の通り「新しい事業に取り組む」ことです。新しい事業と聞くと、これまでにない全く新しいビジネスを生み出すことをイメージしてしまいがちですが、既存の事業を成長させるために新たな課題解決に取り組むことも新規事業開発の一部になります。
そして新規事業開発には、消費者ニーズや時代の変化に伴った「売上拡大」や「ブランド価値の向上」が目的とされています。
いつまでも同じことを同じ市場で行ったとしても、企業の売上が伸びることは少ないでしょう。さらに競合他社や類似商品・サービスが世の中に多く流入してきたことから、商品やサービスのライフサイクルが短くなっていることが新規事業開発の背景にあります。
このように多様化するニーズや短いライフサイクルに対応し、企業の存続を維持するためには、新規事業開発が必要不可欠です。
新規事業開発を行うための基本的なプロセスとは?ヒト・モノ・カネの3つの柱
新規事業開発を行うための基本的なプロセスとして「ヒト・モノ・カネ」の3つの柱がポイントです。
1つ目の新規事業開発を行うための基本的なプロセスは「ヒト」です。
具体的には、新規事業開発に最適なスキルを持つ人材に任せることがポイントです。
新規事業開発は「どのようなヒト(人材)に任せるのか」で、最終的に成功する確率が大きく変わるでしょう。
優秀なスキルを持ったヒト、難しい課題に継続して取り組めるヒト、他のメンバーに信頼されるヒトなど、新規事業開発を企業として任せられるヒトであることが重要です。
2つ目の新規事業開発を行うための基本的なプロセスは「モノ」です。
モノとは、目に見えるモノだけではありません。これまでの業務で培ってきた経験やノウハウをどのように新規事業開発に活用できるのかがポイントです。
個人の経験やノウハウだけではなく、企業全体の経験やノウハウ、外部のリソースなどを有効活用しましょう。
3つ目の新規事業開発を行うための基本的なプロセスは「カネ」です。
カネとは、一言でいうと「予算・資金」です。
どれだけ優秀なヒトが揃い、素晴らしいアイデアが生まれたとしても、予算や資金を確保できないと新規事業開発を進めることはできません。
莫大な予算や資金が必ず必要というわけではありませんが、どのようにコストを下げるのか、限られた予算でいかに有効な検証を行うか、社内で足りない場合は外部から資金調達するなどの工夫が必要です。
新規事業開発はしんどい?求められるスキルや知識
新規事業開発はしんどいと思われる方が多いと思います。実際に新しいことに挑戦するのは困難な壁に衝突したり、上手く事業が進まないことがあるでしょう。
しかし、新規事業開発に求められるスキルや知識を身につけておけば、困難な壁に衝突したとしても経験値をもとにしたフレームワークで乗り越えることができ、事業をスムーズに進めることができます。
新規事業開発に求められるスキルや知識の中で特に重要視されるのは「意思決定力」です。
意思決定では、意思決定に基づくデータ収集やメンバーとのコミュニケーション、マーケティングスキルなどの様々な条件を踏まえたうえで最適な選択をしなければなりません。
データ収集は新規事業においてのスタート地点であるといえます。今後、どのような新規事業を始めるにしても過去のマーケット状況やこれからの動向などはとても貴重な指標になります。
一方で、このデータ収集には気をつけるポイントもあります。インターネットが誰でも使用できる現代では根拠のないデータや信憑性の低い情報などが紛れ込んでいることもあります。
そのようなインターネット上のデータや情報に惑わされないためには、正しいデータを取捨選択できるスキルを持っていることも重要です。
このように「意思決定力」といっても因数分解すると様々な能力が必要になり、新規事業開発を成功させるにはこの「意思決定力」が重要になってきます。
新規事業開発のアイデアの生み出し方とは?アイデア発想前のマインドセット
新規事業開発においては、アイデアを出すことが重要です。しかし、アイデアを出すことは新規事業開発の中で最も難しいでしょう。
そこで、アイデアを生み出すためのポイントやアイデアを発想する前のマインドセットについてご紹介します。
まずはじめに、アイデアを生み出すためのポイントは「とにかく多くのアイデアを出す」ことです。
「このアイデアはいまいちだな」「こんなアイデアは実現が難しいだろうな」と思ったアイデアでも、他のメンバーからのフィードバックやアイデアとアイデアを掛け合わすことで、さらに新たなアイデアが生まれる可能性もあります。
だからこそ、アイデア出しの際はとにかく思いついたものをメモに残すようにしましょう。
続いて、アイデアを発想する前のマインドセットについて解説します。
アイデアを発想する前のマインドセットでは、新規事業開発を行う目的を明確にすることがポイントです。
たくさんのアイデアが生み出されたとしても、実際に新規事業開発として取り組むのは1〜2つ程度になります。
そのため、最終的にたくさんのアイデアを絞り込むには、新規事業開発を行う目的を明確にしたうえで判断することが重要です。
新規事業開発をより早く成功に導く方法とは?フレームワークの活用が重要
新規事業開発をより早く成功に導くためにはフレームワークの活用が重要です。
フレームワークとは、分析や問題解決したい場合に活用される共通した枠組みのことを指します。
フレームワークには「SWOT分析」や「4C分析」、「PLC(プロダクトライフサイクル)」などのたくさんの種類があり、マーケット分析や新しいアイデアを生み出したいときに効果的です。
SWOT分析では、強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)の4つの軸から自社を取り巻く環境を把握できたり、4C分析では、顧客価値(Customer Value)、顧客のコスト(Cost)、顧客の利便性(Convenience)、顧客とのコミュニケーション(Communication)の4つの軸から顧客が商品やサービスを購入するまでの大きな影響要因を分析することができます。
このようなフレームワークを活用することで、スピード感を持った意思決定ができたり、考えや複数人の意見を整理できるメリットがあります。
新規事業開発では複数メンバーが常に関わることが想定されるため、様々なアイデアを整理したり、事業を進める上で新規事業開発に携わっていないメンバーへの共有もしやすくなるため、積極的にフレームワークを活用することをおすすめします。
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築地もったいないプロジェクト(MUGEN)やPA!GO(Panasonic, Google)など、多数のクライアント様の新規事業開発を支援してきました。
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