広報の私が渋谷・東急本店プレミアムビアガーデンのモデルをして気づいたこと

 

こんにちは。エードット広報の風間夏実です。

毎日暑い日が続いていますが、みなさんいかがお過ごしですか?

こんな暑い夏の日には、ビルの屋上で冷たいビールが飲みたくなっちゃいますよね。

 

そうです。夏といったらビアガーデン。

 

現在、渋谷・東急本店の屋上ではプレミアムビアガーデンが開催されておりまして、この度そのビアガーデンの広告を、エードットグループでつくらせていただきました。今回のエードットジャーナルでは、その製作に関わったデザイナーの井上裕一(いのうえゆういち)と、コピーライターの長谷川哲士(はせがわてつじ)にインタビューをしてきました。

 

 

〈渋谷・東急本店 プレミアムビアガーデン〉

2019年9月8日まで開催。平日17時〜22時30分/土日祝16時〜22時30分

ディレクター 井上裕一/Yuichi Inoue

コピー    長谷川哲士/Tetsuji Hasegawa

       井上裕一/Yuichi Inoue

デザイン   井上裕一/Yuichi Inoue

カメラ    フジイセイヤ/seiyafujii

メイク    佐竹静香/Shizuka Satake

モデル    風間夏実/Natsumi Kazama

営業     小野川翼/Tsubasa Onogawa

施工管理   桒山卓也/Takuya Kuwayama

 

長谷川哲士(左)、風間夏実(中央)、井上裕一(右)
撮影:フジイセイヤ

  

ビアガーデンの広告は、僕にとっての「プチアドベンチャー」。

 

風間:井上さんが、渋谷・東急本店の屋上のビアガーデンの広告をつくることになったきっかけは何ですか?

井上:もともとは牧野さん(牧野圭太/株式会社カラス代表)から指名していただいた案件でした。その時は「屋上のビアガーデン」というタイトルしか決まっていませんでした。納期も制作費もかぎられていたのですが、伝え方を工夫できそうな部分はありそうだなぁ、と思いました。

 

風間:そうだったんですね。お話をいただいた後、まずは何から取り掛かったんですか?

井上:まずはこのビアガーデンのメインとなるロゴを提案しました。

 

 

井上:このロゴですが、ビールのグラスのように見えて、青空に向かって伸びるビルのようにも見えませんか? ビールのシズル感を、ロゴとなるイラストで表現できないかと思ってつくってみたんです。イラストにもノイズを入れて、フィルムっぽさというか、レトロ感を表現できるように頑張りました。

風間:ほんとだ。言われてみるとその通りですね!

 

井上:ロゴが決まったら、次はこのロゴをポスターに展開しながら全体をデザインしていきました。それと今回はデザインだけじゃなく、コピーも自分で書くということに挑戦してみたんです。夏実さんがモデルにチャレンジしたように、僕もコピーにチャレンジしてみたくなったんです。エードットは「アドベンチャーカンパニー」をうたっているのですが、これは僕なりの「プチアドベンチャー」ですね。

風間:いいですね「プチアドベンチャー」。実際にコピーを書いてみてどうでしたか?

 

井上:いやー、やっぱり難しかったですね。ポスターになる写真を見る前に思いついたコピーもあれば、写真を見ながら考えたコピーもあるんですよ。例えばこの「晴れ、ドキドキ、ビール。」とかは写真を見る前に思いついたものです。

 

 

風間:この写真とコピーは、東急本店の1階のエレベーターにも大きく使われてますね。想像以上に大きくて、初めて見たときは正直びっくりしました。

 

井上:そうですよね。先ほどお話ししたように、僕にとっての「プチアドベンチャー」として今回コピーに挑戦したのですが、実は全部のコピーのうち半分くらいは長谷川哲士さんが書いたコピーなんです。いいコピーがなかなか思いつかないなって時は、哲士さんにチャット上で「何かいいコピーないですか」って軽い感じで投げると、次から次へとコピーを送り返してくれるから本当にすごいと思うし、ありがたいですね。

風間:わかります。私も記事のタイトルとか悩んだ時に哲士さんに相談すると、短時間で何個も案を出してくれるんです。だからすごくありがたいですし、その度に「コピーライターってすごいな」って感心してます。

 

「ビール・ミーツ・ガール。」ビールとコピーが出会ったら。

 

風間:哲士さんは今回コピーを書いてみてどうでしたか?

長谷川:なっちゃんがビールに口をつけている写真が、屋上から下の景色を眺めているように見えたので、最初この写真に「東京を見ながら飲んだ。自分に酔った。」っていうコピーをつけたんです。僕はこのコピーがすごく気に入っていたんですけど、最終的にその写真には違うコピーが付けられてました。今回、考えたけど結果的に使われなかったコピーもたくさんあるので、何か違う時に使えたら嬉しいですね。

 

 

井上:僕は、先ほど哲士さんがおっしゃっていたこの写真が一番好きだったんです。唇がついてるか、ついてないか、でもちょっとついてる、みたいなこの緊張感が良くて、僕はこの写真に「ビール・ミーツ・ガール。」というコピーをつけました。こういうハッとする瞬間をとらえるフジイさん(フジイセイヤ/カメラマン)は、やっぱりすごいなと思いますね。

 

長谷川:なるほど、じゃあ僕は写真だったらこれが1番好きかな。写真をじーっと見ると、空、ビール、人、の順番なっていることに気づいたので、「空と君のあいだには今日も冷たいビールがあるなぁ。」って思ってコピーを考えました。誰かの歌にもそんな歌詞がありましたよね。

 

 

長谷川:でもコピーだけで言うなら、東急本店の1階エレベーターに貼られている「ビールを飲めば、キブンも、上にまいります。」が僕は好きですね。その場所の特徴に合わせてコピーを書きたいと思っていたので、今回は「屋上につながるエレベーター」という場所に合わせてあのコピーを世に出せてよかったなと思ってます。

 

 

井上:なっちゃん的にはどの写真が好きですか?

風間:私はこの「酔い日旅だち。」が好きですね。この写真は自分で見ても、すごく楽しそうだなって思いますし、このコピーが付けられていることで、自然と頭の中に音楽が流れてくる感じがします。

 

 

風間:ちなみに、ここに写ってる後ろ姿の男性って、エードットの社員なんですよ。それに青空に向かってビールを乾杯してる写真も、写っているのは手タレとかじゃなくて全員エードット社員の手なんです。そうやって会社のみんなで手をとりあってつくった広告だと、より思い入れも強くなりますね。エードットグループには、営業だけでなく、デザイナーやエンジニアもいるので、1つの会社の中で最初から最後まで広告に携われるのはすごいことですよね。色々なものを内製できるというのはエードットの大きな強みだと思います。

 

まずはダジャレから。私が私を好きになる広告づくり。

 

風間:このビアガーデンの広告をTwitterで投稿をしたら、「この広告はビールをよく飲むサラリーマンをターゲットにしていて、その人たちがよく聴いていた懐かしい歌を思い起こさせるような工夫がしてある」という考察をしている方がいらっしゃいました。やはりこれはそのような意図があったんですか?

 

長谷川:そ、そ、そうですね。も、もちろん、そこは完全に、完全に計算してましたよ…。まぁどんな仕事でも、まずダジャレを考えますよ。コピーライターはダジャレを言う仕事じゃないと言われますが、僕はダジャレから逃げません。

風間:ダジャレから逃げない、ですか。なんだかかっこいいですね。そしてこの広告は、やはり色々と計算された上でつくられたコピーだったんですね。誰が見ても「あ、このコピーは、あの歌からきてるな」とわかって、さらにその思い浮かべた歌が自然に頭の中に流れてくる仕掛けは面白いですね。

 

 

長谷川:Twitterに投稿してみて、他に何か反応はありましたか?

風間:私はエードットに入社する前の4月にTwitterを始めたんですけど、リツイートやいいねを、今までの投稿の中で1番たくさんしてもらうことができました。それにリツイートされるたびに、今回のビアガーデンの広告に関するみなさんの意見や感想を知ることができたので色々発見もありましたし、素敵な広告だと褒めていただけるのはすごく嬉しいことだなと思いました。

 

長谷川:友達からも反応がありそうですね。

風間:そうですね。驚いたのは、何かお願いしたわけでもないのに、いろんな友達がわざわざ東急本店まで広告を見にきてくれて、そこで撮った写真をInstagramのストーリーにあげてくれたり、「東急本店のビアガーデンに行ってきたよ!」と直接連絡をもらったりすることですね。そうやって写真に撮ったりして、私以上に喜んでくれている友達の姿を見るのはとても嬉しいです。

  

長谷川:素通りされる広告が、ストーリーに上がる広告になったんですね。

井上:「すどーりー」されずに、「ストーリー」に上がる。

 

 

風間:なのでこうやって広告のモデルとして使っていただいて、目に見える形で外に出ることができて私も嬉しいし、その広告を見て、私の周りの人たちが「なっちゃん転職してよかったね」って言ってくれたので、改めてこの会社を選んで良かったなって思えました。それに今回、フジイセイヤさんに写真を撮っていただいて、「私もこんなふうに撮ってもらえるんだ」ってすごく感動したんです。自分の中で新しい発見がありました。だから、こういう機会を与えてくださった皆さんには本当に感謝してます。

 

長谷川:自分を好きになれる広告って、いいですねえ。僕らもつくれてよかったって思えます。東急に、サンキューと伝えたいですね。

風間:「トーキュー」に「サンキュー」ですね。わかります。東急本店さんのような伝統のある大きなブランドで、新しいチャレンジをさせていただけたのは、エードットとしてもすごく貴重な経験になりましたね。今後も「アドベンチャーカンパニー」として、たくさん挑戦して行きたいですね! 引き続きよろしくよろしくお願いします。