今こそ、職場から「TELハラ」をなくすとき。fondeskが変えていきたい“電話番”カルチャーと新聞広告に込めたメッセージ。後編

 

この記事は「今こそ、職場から「TELハラ」をなくすとき。fondeskが変えていきたい“電話番”カルチャーと新聞広告に込めたメッセージ。」の後編です。
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知られざる“最初”と“最後”の一工夫。

 

-広告を作る時に考えたことや込めた思いなどについて、詳しく教えていただけますか?

脇村:振り返ってみると、この1年は私たちの働き方を“無理矢理”変えなくてはいけない1年だったと思います。今日みたいなオンラインミーティングも、1年前のビジネスシーンでは想像もしていなかったはずです。だからある意味でこの1年は「変わるためのいい機会だった」と私は思っているのですが、反対に「今」変わることを考えられていないのであれば、向こう10年は考えられないと思うんです。つまり、議論もできないし行動も起こせない。だからこそ「今しかない」という気持ちを込めて、「今こそ」という言葉を広告の最初のコピーに入れさせていただきました。

布施:最初、冒頭のコピーは「かつて電話番だったみなさまへ」というもので、管理職だった人を宛先にしてたんですよ。その後、色々とブラッシュアップしていき、最終的にこのコピーになりました。

 

 

-あ!そういえば、初めてこの広告をみた時に、一番下にある手書きの文字が「いいな」と感じたんですよね。

脇村:おっ。

布施:そう。この手書きの文字がいいんですよ。

 

どなたが書かれたんですか?

脇村:あれは…私が書いたんです。いやあ、これ風間さん、知ってて聞いたんじゃないですか?(笑)

布施:いや、ほんとに言ってないです!でもいいところに目をつけましたね。

 

一番下には手書きで「日本の企業420万社中、導入企業はまだ2000社。私たちは「電話」から、働き方改革を推進したい。fondeskチーム」と書かれている。

 

なぜ手書きの文字を、広告の最後に入れようと思ったのでしょうか?

布施:一番は、この広告に人格を持たせたかったんです。このコピーをボディコピーの一部として明朝体で書き連ねるのと、手書きの文字で書くのとでは一目瞭然。変に生意気に思われちゃうと損をしてしまうから、可愛げというか、可愛らしさを持たせたかったというのがあります。何度もディスカッションする中で、fondeskチームの皆様から「『電話』から働き方改革を推進していくんだ。」という真摯な部分を感じていましたし。そこで「手書きの文字を書いていただけませんか?」とお願いしたら、脇村さんがこころよくお受けして下さった、というのがこの部分の裏話です。

 

広告を出したことで、本当に越えたい「壁」の姿が見えた。

 

-出された広告に対して、周りの方からの反応はいかがでしたか?

脇村:家族はすごく喜んでくれてましたし、「あれって脇村がやった広告なんでしょう」「テレビにも出てたね」と連絡をくれる友達も多かったです。周りの人の反応は総じて好意的で、応援してくれる人も多かったです。
社内で声をかけてくれる方も、ポジティブな反応がほとんどでした。ただ、SNSでの反応の多さに心配してくれたり、ネガティブな反応に対して心を痛めている社員も一定数いたとは認識しています。なので、事業部が今考えていることを改めて説明するために、私から社員向けにレターを出すなど、社員に対しても丁寧なフォローを心がけました。

 

広告を見てくださった方々が、職場の「環境」と「カルチャー」の乖離について考え、SNSなどで意見を述べてくださったことについてはどう思われましたか?

脇村:意見が可視化されたという意味では、想定以上に良い成果だったと思います。自分たちが想像していた以上に、企業にはまだ“電話番”というカルチャーが残っていて、そのハードルはとてつもなく高いということが分かりました。そして我々が乗り越えなきゃいけない壁は、まさにそこだったのだと今回のアクションで明確にすることができたんです。みんなの心の中にブレーキはあるから、それを少しずつ解いていかないと、本当の意味でマーケットに受け入れられることはないんだろうなと思いました。

 

 

それでは最後に、今回初めて新聞広告を出したご感想を、今後の課題も含めてお聞かせください。

脇村:プロジェクト全体の振り返りとしては、「本当にBirdmanさんとご一緒してよかったな」と素直に思っています。布施さんをはじめアサインいただいた方もすごく朗らかで、楽しくお仕事ができました。特筆すべきでいうと、大変タイトなスケジュールの中でも、どっしり構えて丁寧に進めていただけたので、最後まで安心してお任せができたなと思っています。配慮も隅々まで行き届いてたので、私たちが何かを焦ってやるような瞬間は一度もなかったです。
そして今回、私たちがこの広告を出さなかったら、こんなにもハッキリと「目の前には分厚くて高い壁があるんだ」ということを知ることはなかったと思います。だから、職場の環境だけでなく「カルチャーを変えていく」という方向感についてはすごく自信が持てましたし、その活動をコツコツ続けていくことで、少しでも共感してくれる人が増えるのであれば嬉しいです。
そもそも、ITで効率的に働いてる人たちに対してfondeskが解決できることは相対的には小さい事だと思っていて、我々が最終的に解決したいのはやはり「地方」や「大企業」にこそある問題なんですよね。そのような企業に勤めているみなさんに「fondeskあるから自分たちの事業に集中できているんだよ」と言ってもらえる日まで、引き続き頑張りたいと思っています。

 

ありがとうございます。それでは布施さんからも、ご感想をお願いします。

布施:脇村さんから、すごくありがたいお言葉をいただけて…初めてのお付き合いでしたけど、意思疎通が取れていたので僕らもすごくやりやすかったです。ありがとうございました。
今回の広告に関していえば、「想像以上に跳ねたな」という感想を持ったと同時に「また新しく課題が生まれたな」とも思いました。例えば今回の広告で、1〜2割くらいの人が僕たちのメッセージに前向きに気づいてくれたとします。ではどうやって残りの人たちにも気づいてもらい、意思決定をしてもらうのか?今はまだ「気づき」を作るフェーズなので、今後何をメッセージとして発信し、どのようなアクションをとっていくべきか?ということを考えていかなくてはなりません。広告を出したことで、さらに解像度の高い挑戦項目が生まれたのですから、これからも脇村さんたちの横を併走していけたらいいなと思っています。

今後、fondeskが発信するメッセージや活動を楽しみにしています。脇村さん、そして布施さん。本日は貴重なお話をありがとうございました!

 

 

■制作者クレジット

布施 優樹 Yuki Fuse | EXECUTIVE CREATIVE DIRECTOR, PLANNER
仲亀 敦 Atsushi Nakagame | ACCOUNT MANAGER, PRODUCER
岩本 大河 Taika Iwamoto | PRODUCTION MANAGER
佐々木 渉 Wataru Sasaki | DESIGNER
櫻井 清亜 Seia Sakurai | RESEARCH
畑山 雅俊 Masatoshi Hatakeyama | MEDIA PLANNER

 

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