ブランド再生と再認とは?それぞれの違いを詳しく解説
ブランド再生とブランド再認は、企業がブランド価値を高めるための戦略的な取り組みですが、それぞれ異なる意味を持っています。
ブランド再生とは、企業名や特徴的なロゴなどを認識していない状態で、ある商品やサービスを認知した場合に特定のブランドを思い出すことです。
例を上げると「牛丼を食べたい」と思った場合に、「吉野家に行きたい」または「すき家に行こう」など、複数の選択肢のある牛丼屋からあるブランドが思い出された状態を指します。
続いて、ブランド再認とは、あるブランドの名前やロゴ、キャッチコピーなどのブランド要素を認識した場合に特定のブランドを思い出すことです。
こちらも例を挙げると、外を歩いていたときに吉野家の看板を見つけて「吉野家がある」、テレビを見ていたときにすき家のCMが流れて「あ、すき家だ」とブランド要素を確認したうえで特定のブランドを思い出した状態を指します。
このようにブランド再生とブランド再認は異なる意味を持っています。
ここでポイントになるものが「ブランド要素」です。
ブランド再生とは、ブランド要素を何も認識していない状態で特定のブランドを思い出すこと、ブランド認知とは、何かしらのブランド要素を認識したときに特定のブランドを思い出すという違いがあります。
ブランド再生とブランド再認が企業と消費者に及ぼす影響
ブランド再生とブランド再認は、どちらも企業と消費者に大きな影響を及ぼします。
ブランド再生は、顧客にあるニーズが発生した場合に最も高い確立で購入やサービスを利用してもらえる状態であるといえます。
さらに、顧客からは商品やサービスの良さを理解してもらっているため、リピートされやすく売上に貢献されやすいです。実際に、株式会社スタルジーが行なったブランディングやマーケティングに関する調査では、リピートして商品やサービスを購入する理由となっているのは「価格」と「商品・サービスに対する信頼や愛着」のどちらかを聞いたところ「商品・サービスに対する信頼や愛着」と答えた方が60%と多数派となっています。
ブランド再認は、ブランド要素の一部を認知するだけで特定のブランドを思い出すことから、顧客とブランド要素の接点を増やすことで大きな売上貢献に繋がります。
そのため、顧客とブランド要素の接点が増えれば増えるほど、顧客が商品の購入やサービスを利用する可能性が高まります。
ブランド再生が高い状態では、顧客に商品やサービスの良さを理解してもらっている、ブランド再認率が高い状態では、顧客とブランド要素の接点を増やした分だけ売上に貢献するといった影響を及ぼします。
ブランド再生とブランド再認はどちらが重要?
ブランド再生とブランド再認はどちらも重要です。
しかし、「ブランド再認」の後に「ブランド再生」の状態になるため、どちらかといえば「ブランド再生」の方が重要です。
ブランド再認では、何かしらのブランド要素に接点を持った顧客が特定のブランドを思い出しますが、ブランド再生では、何もブランド要素との接点がない状態で顧客が特定のブランドを思い出すため、ブランドとしては良い状態であるといえるでしょう。
ブランド再認の状態を目指すには、まずはブランド認知から取り掛かりましょう。
顧客とブランド要素の接点を可能な限り多く持たせて、ブランド再認を何度も引き起こしていきます。
ブランド認知が高まった状態から、ブランド要素との接点を持たなくてもブランドを思い出すようになります。こちらがブランド再生です。
このようにブランド再認に取り組んだうえで、ブランド再生に変わっていくことが理想のパターンになるでしょう。
自社ブランドのブランド再生率・再認率を上げる方法
続いて、自社ブランドのブランド再生率・再認率を上げる方法を解説します。
自社ブランドのブランド再生率・再認率を上げるには、自社マーケットの中で高い認知を獲得していることが重要です。
自社ブランドのブランド再生率・再認率を上げるための手順を下記にまとめました。
1.アンケートでブランド再生率・再認率を把握する
2.ブランド再生率・再認率を高められる案を検討する
3.ブランド再認率を向上させ、ブランド再生率向上に繋げる
1つ目の自社ブランドのブランド再生率・再認率を上げる方法は「アンケートでブランド再生率・再認率を把握する」ことです。
はじめに自社ブランドのブランド再生率・再認率の現状を把握していなければ、ブランド再生率・再認率を向上させる原因の追求が困難になります。
そのためにも、自社ブランドのブランド再生率・再認率に関するアンケート調査を行います。ブランド再認率のアンケート調査したい場合は「記載のブランドから知っているブランドを選択してください」、ブランド再生率のアンケート調査したい場合は「特定の商品・サービスジャンルで知っているブランド名を記載してください」などのアンケートを実施しましょう。
2つ目の自社ブランドのブランド再生率・再認率を上げる方法は「ブランド再生率・再認率を高められる案を検討する」ことです。
1つ目のアンケート調査で現状のブランド再生率・再認率の把握ができれば、続いてブランド再生率・再認率を高められる施策を検討しましょう。
アンケート調査の結果からブランド再生率・再認率が低い原因を追求し、効果的な施策を検討できるようになります。
3つ目の自社ブランドのブランド再生率・再認率を上げる方法は「ブランド再認率を向上させ、ブランド再生率向上に繋げる」ことです。
まず、ブランド再認率を向上させるために、Webサイトやソーシャルメディアなどを活用しながら、
顧客とブランド要素の接点を多く創出します。
ブランド再認率が高まるに伴い、顧客はブランド要素との接点を持たなくてもブランドを思い出すようになり、ブランド再生に変わっていきます。
このような3つの手順を実施することで、ブランド再生率と再認率を向上させることができます。
ブランド再生・ブランド再認共に高い企業の成功例
続いて、ブランド再生・ブランド再認共に高い企業の成功例をご紹介します。
ブランド再生・ブランド再認共に高い企業の成功例は、株式会社PacPortの「Pabbit CI/VI Web制作」です。
株式会社PacPortでは、日本初の荷物認証宅配システムを世の中に浸透させるために、ロゴやキャッチコピー、ステートメントなどのブランド要素を見直し、Webサイトを通じて発信します。
これまでにないサービスをどのように社会に発信させるのか考え、荷物を配送する場合に「届けられない状況」や「荷物を待つ時間」、「セキュリティの心配」さえも飛び越えるソリューションを表現するために言葉を開発し、段ボール箱をイメージしたうさぎが飛び越える、躍動感あるロゴを制作しました。
その結果、ブランド再生やブランド再認の取り組みによって成功を収めています。
ブランド再生・ブランド再認共に高い企業の共通点は、顧客ニーズや市場の変化に敏感であり、革新的なアプローチや顧客との強い関係を築いていることです。
また、ブランドの核となる価値やアイデンティティを明確にし、それを一貫して表現することも重要になるでしょう。
どの企業よりも差をつけたい!ブランド再生・再認に関する相談は株式会社Birdmanへ
ここまでブランド再生・再認について解説してきましたが、どちらも競合他社よりも早く思い出してもらうことが重要です。
「どの企業よりも差をつけたい!」「ブランド価値を高めたい」「戦略的にブランド再生・再認に取り組みたい」と思われた方も多いのではないでしょうか。
ブランド再生・再認に関する経験やノウハウがなければ、事例として紹介したようなプロジェクトを成功させることは難しいですが、ブランド再生・再認に関するプロフェッショナルに相談することで解決できます。
本記事を執筆している株式会社Birdmanは、ブランディングにおける差別化戦略やテクノロジーを活用したマーケティング支援などを得意とするコンサルティング会社です。
これまで「SPIKES ASIA」や「iF DESIGN AWARD」など国内外で400件以上の広告やデザインアワードを受賞した実績を誇り、東証グロース市場(旧東京証券取引所マザーズ市場)に上場しております。
Birdmanは、専門知識と豊富な経験を活かし、企業の成長とブランド価値の向上に日々貢献しています。
ブランド再生やブランド再認に関する相談や支援をお探しの場合は、Birdmanにご相談ください。
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