セールスプロモーションの基礎知識【定義と種類】
セールスプロモーションとは、自社商品やサービスの売上拡大を目的に行うマーケティング活動の一環で、企業と顧客間の双方向のコミュニケーションを指すことが特徴です。
また、セールスプロモーションには、クーポン券を配布して購買意欲を高めたり、無料のサンプリングを配布し、消費者やユーザーに商品の魅力を体験してもらうなどの種類があります。
このようにセールスプロモーションにはいくつかの種類があり、目的に応じて使い分けることができます。
広告とセールスプロモーションの違い
広告とセールスプロモーションでは「目的」が異なります。
広告の目的は、多くの顧客に認知してもらうことが目的です。
広告とセールスプロモーションは、目的が重複することもありますが、一般的にはセールスプロモーションの中の手法として広告が活用されています。
セールスプロモーションのメリットとデメリット
続いて、セールスプロモーションのメリット・デメリットを解説します。
セールスプロモーションのメリットは、売上アップに貢献することです。
イベントプロモーションやキャンペーンプロモーションでは新規顧客を獲得し、ダイレクトマーケティングでは既存顧客に直接アプローチできるので、リピート率の向上などに繋がります。
セールスプロモーションのデメリットは、利益が低下する可能性があることです。
セールスプロモーションでは、コストがかかるものが多いため、費用対効果を検証せずに実施してしまうと利益が下がってしまう可能性があります。
セールスプロモーションを検討する場合は、売上とコストを比較して必ず効果検証を行いましょう。
セールスプロモーションの企画の仕方と戦略
セールスプロモーションの具体的な企画の方法や抑えるべきポイントを解説します。
セールスプロモーションの企画には、まずターゲットとなる顧客層を明確にし、そのニーズや行動を把握する必要があります。
次に、効果的なキャンペーンのテーマやコンセプトを設定し、特典や割引などの具体的なアイデアを生み出しましょう。
その際には、競合他社と差別化することや、メッセージの伝達力を高めることも重要です。
企画実施までのプロセスは、スケジュール管理や予算管理、デザインや広告制作などの準備が必要です。
そして、効果の測定や改善点の洗い出しを行い、将来的なプロモーションの改善に活かしていくことも検討します。
良いアイデアを生み出すためには、顧客のニーズをよく理解し、自社の強みを活かした斬新なアイデアを考えることがポイントです。
社内でのブレインストーミング(ブレスト)や外部のアイデアを取り入れることも良いアイデアを生み出すには効果的でしょう。
効果測定には、アンケート調査、ウェブサイトのアクセス数やクリック率、コンバージョン率などがあります。
改善点の洗い出しは、定期的なデータ収集と分析によって、キャンペーンの成果と改善点を把握し、将来的なプロモーションの改善に活かすことが重要です。
セールスプロモーションで売上が伸びた成功例
セールスプロモーションで売上が伸びた成功例を3つご紹介します。
1つ目のセールスプロモーションで売上が伸びた成功例は「コストコ」です。
コストコでは、サンプリングプロモーションを導入し、大きな店内で試食を行うことで消費者が集まる仕組みを作りました。
そして、試食することでクロスセルを促し、本来購入予定ではなかった商品の購買意欲を高め、売上増加に貢献しています。
コストコの試食を楽しみに来店する消費者も少なくありませんので、リピーターの増加にも繋がります。
2つ目のセールスプロモーションで売上が伸びた成功例は「熊本県」です。
熊本県では、「くまモン」という人気PRマスコットキャラクターを用いて、農産物や水産物のプロモーションを行いました。
そして「くまモン ほっぺ紛失事件 キャンペーン」を実施し、熊本県のイチゴや牛肉、鯛などの赤い農産物や水産物を全国にアピールしています。
消費者にほっぺ探しに協力してもらうなどの一体感を創出し、多くのニュースやメディアに取り上げられたことで、熊本県の農業従事者のモチベーション向上にも貢献しました。
3つ目のセールスプロモーションで売上が伸びた成功例は「ジーユー(GU)」です。
GUでは「オシャレナビ・ミラー」と「オシャレナビ・カート」の2つのデジタル技術を活用して、消費者に新しいショッピング体験を提供しました。
「オシャレナビ・ミラー」では、指定商品を着用したモデルや一般人のコーディネートがその場で表示され、「オシャレナビ・カート」では、指定商品の在庫状況やおすすめ商品が売り場近くで表示されるという仕組みです。
消費者のショッピング体験や利便性を向上させ、多様なニーズに対応できるセールスプロモーションに取り組みました。
セールスプロモーションの失敗例!してはいけないこと
続いて、セールスプロモーションの失敗例をご紹介いたします。
1つ目のセールスプロモーションの失敗例は「見栄えだけを意識しすぎた」ことです。
実店舗を持つ企業がWebサイトやチラシなどのクリエイティブに力を入れましたが、実際に店舗に足を運んだ新規顧客から「全くイメージが違う」「ただ商品が羅列されているだけ」との意見が殺到しました。
その結果、新規顧客がリピートに繋がらなかっただけではなく、世間からのイメージダウンにも繋がってしまいました。
こちらのセールスプロモーションが失敗した理由は、実店舗と販促物のギャップです。
どれだけWebサイトやチラシでクリエイティブを高めたところで、実際の店舗とは全く違うイメージを与えてしまうと、顧客は「騙された」と感じてしまいます。
実店舗の雰囲気を変更するよりも、Webサイトやチラシなどのクリエイティブに力を入れる方が簡単ではありますが、少しでも実店舗と販促物のイメージにギャップがない状態を目指しましょう。
2つ目のセールスプロモーションの失敗例は「短期的な安さを訴求しすぎた」ことです。
飲食店でリピート顧客の獲得を目指してクーポン券を配布しました。
しかし、実際に短期間の来店数は向上したものの一時的な増加に留まり、全くリピート顧客の獲得に繋がりませんでした。
こちらのセールスプロモーションが失敗した理由は、リピートで来店してもらえる仕組みがなかったためです。
そのため、配布したクーポン券は「クーポンハッカー」と呼ばれる、値引きがあることだけを目的とした顧客が多く来店したことが原因になります。
今回の場合は、次回も使えるクーポン券を配布する、ポイントカードを導入する、公式アプリやLINEで限定のクーポンを受け取れるなどの定期的に顧客と接触できる施策を導入することがポイントです。
SNSを利用したバズるセールスプロモーションとは?
SNSを利用したバズるセールスプロモーションでは、SNSプラットフォームの媒体ごとにメリット・デメリット、期待できる効果、狙える年齢層などが異なります。
そこで、各SNSプラットフォームの特徴を紹介します。
Twitterは、20代から40代が多く利用しており、情報発信やプロモーションに効果的です。
Twitterのメリットは、リアルタイム性が高く、情報が拡散されやすいことです。
また、ツイートの文字数が短く制限されているため、情報を簡潔に伝えられます。
反対にTwitterのデメリットは、投稿できる文字数が短く制限されているため、詳細な情報や長文の文章を伝えるのには向いていません。
Instagramは、10代から30代が多く利用しており、写真や動画投稿がメインのため、商品やサービスの宣伝・販売、ブランディングに効果的です。
Instagramのメリットは、視覚的にインパクトのあるコンテンツを発信しやすいことです。
また、ストーリーズ機能を活用することで、一時的な情報を伝えることもできます。
反対にInstagramデメリットは、テキストベースの情報を伝えるのには向いていないことです。そのため、説明が不十分に伝わってしまうこともあります。
Facebookは、20代から50代が多く利用しており、企業のプロモーションやマーケティングに効果的です。
Facebookのメリットは、ビジネス目的で利用しているユーザーが多く、グループやページを作成することで、興味関心を持つユーザーを集められます。
反対にFacebookのデメリットは、投稿のアルゴリズムが変更されやすいため、リーチやエンゲージメントが下がることがあります。
YouTube
YouTubeは、10代から40代が多く利用しており、動画でのブランディングや商品・サービスの宣伝に効果的です。
YouTubeのメリットは、動画コンテンツを中心に情報を発信できるため、視聴者に分かりやすく訴求できることです。
反対にYouTubeのデメリットは、動画コンテンツの作成には専門的な知識やスキルが必要な場合があります。
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