図解で簡単解説!DX・デジタル・ITの違いや昨今のDX化の背景とは
はじめに「DX・デジタル・IT」の3つの違いを解説いたします。
1つ目は「DX」です。DXとは「デジタルトランスフォーメーション」の略で、AI・IoTやビッグデータなどのデジタル技術を活用して、ビジネスモデルそのものを変革することを指します。
このDXという言葉ですが、 2020年1月15日に最初の感染者が発見された新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに、ビジネスモデルの変革を余儀なくされる企業が増えたことで注目されるようになりました。
2つ目の「デジタル」とは、実際に人間が行っていたことをコンピューターでできるようにすることです。
デジタルという言葉の反対語にアナログという言葉が使われます。アナログとは現実世界で起こった出来事や物事のことを指すため、このアナログから派生してできた言葉がデジタルになります。
3つ目の「IT」とは、Information Technologyの略で情報技術という意味を持ちます。この情報技術は、コンピューターとネットワークを活用した技術のことです。
具体的には、情報を入手する、保存する、伝達する技術になります。身近に活用されていることが多く、スマートフォンやパソコン、インターネットなど、毎日必ず目にすることの中にITが活用されています。
DXを導入したら業務や事業はどう変わる?具体例とともに解説!
それでは実際に、DXを導入することで業務や事業がどのように変化するのかを具体例と合わせて解説していきます。
例えば、近年企業の導入事例が急増した「テレワーク」はDXにあたります。テレワークを導入したことで、社員の通勤時間やストレスから解消されたり、集中できる環境で仕事ができるため生産性を向上させることができます。
こちらのテレワークは、これまでは会社に出社するのが当たり前という環境から、WEB会議システムやコミュニケーションツールを導入することでこれまでのビジネスモデルに変化が起こりました。
他には、AIやRPAを活用した事務作業の効率化もDXです。これまで数十時間をかけて人間が行っていた情報収集や分析、請求書や納品書の発行などの事務作業を何十倍も効率的に時間を短縮して実行してくれます。
時間を短縮できるだけではなく、人間が稼働していた分の人件費やヒューマンエラーを防げることもメリットとして挙げられます。
DX導入を導入する際、多くの企業が立ちはだかる壁・課題とは?
DX導入には、これまでのビジネスモデルを大きく変え、企業の成長には必要不可欠な取り組みになりますが、メリットばかりではなく、多くの企業に立ちはだかる壁・課題が発生します。
多くの企業に立ちはだかる壁・課題には「人材・教育不足」「保守的な組織体制」「資金不足」の3つが挙げられます。
企業に立ちはだかる1つ目の壁・課題は「人材・教育不足」です。DXを導入するための戦略設計ができる、実際にDX導入を行うためのIT知識がある人材に出会うことは中々できません。
さらに、DX導入を全て一人だけの力量で成功させることは難しいので、他にも同じスキルや経験を持った人材が必要になります。
DX導入の戦略設計やIT知識を保有した人材と出会うことですら難しいのに関わらず、そのような人材を育てるのはさらに難しく、時間がかかることです。
そのため、企業はDXを導入するために何から初めて良いのかわからない、どのように社内でDX人材を育てて行けば良いのかわからず、断念してしまうケースが多々あります。
企業に立ちはだかる2つ目の壁・課題は「保守的な組織体制」です。優秀な人材からDX導入の提案があったとしても、経営層の理解を得られなければDX導入を進めることはできません。
特に日本国内では、変化を嫌う組織体制にある企業が多いです。特に歴史の長い大企業にこのような組織体制を持っている企業が多く、これまでの経験や文化を変革することができません。
時代の流れに適応する、変化を恐れないなどの組織体制は、DX導入を行うにあたって重要な要素になります。
企業に立ちはだかる3つ目の壁・課題は「資金不足」です。いくら優秀なDX人材を保有しており、DX導入に前向きな組織体制であったとしても、資金不足のためDX導入ができないケースも少なくありません。
ITツールの導入やDX人材の育成には、時間とお金がかかります。短い期間で大きな変革を行うことが難しい場合は、小さなことからDX推進することをおすすめします。
DX導入のアプローチをステップごとに解説!
DXを導入するには、大きく2つのステップを踏む必要があります。それは「デジタイゼーション」と「デジタライゼーション」です。
1つ目の「デジタイゼーション」とは、既に行っている業務や全体のプロセスをデジタル化することを指します。デジタイゼーションに取り組むことで、業務時間が効率化されたり、コスト削減に繋がります。
2つ目の「デジタライゼーション」とは、「デジタイゼーション」と同じくデジタル化することに加えて、自社商品やサービスに付加価値をつけることを指します。
既存の業務やビジネスモデルをデジタル化するといった意味では同義ですが、業務効率化やコスト削減が目的ではなく、製品やサービスを販売する顧客に新しい体験の提供や事業価値の創造を行うことです。
上記の「デジタイゼーション」と「デジタライゼーション」のステップを踏むことで、ここからDX導入に取り組むことができます。
DX導入における成功企業の事例を紹介!
続いて、DX導入における成功企業の事例を紹介します。
今回、ご紹介するのは「Netflix」です。Netflixは動画配信サービスで全世界に変革を起こした企業の1つです。
これまで映画やドラマを見たいと思ったときは、DVDをレンタルすることが通常でした。しかし、Netflixはサブスクリプションというビジネスモデルを展開し、好きな時間に映画やドラマを安く視聴できる顧客体験を提供しました。
今では、全世界で約2億人のユーザーがNetflixで映画やドラマなどを楽しんでいます。
DX推進を失敗させないために!成功要因を実際の事例をもとに解説
最後に、DX推進を失敗させないための成功要因を、「星野リゾート」のDX推進を事例に解説します。
DX推進を失敗させないための成功要因には「優秀なIT人材」「経営層のDX理解」「企業全体でのDX取り組み」の3つが重要になります。
優秀なIT人材を確保する
DX推進を失敗させないための1つ目の成功要因は「優秀なIT人材」が必要です。星野リゾートでは、紙の業務をデジタル化することから始まり、業務のIT化に取り組みました。
そこには、社内に一人だけのシステム担当として入社した社員の努力がありました。「優秀なIT人材」の力がなければ、DX推進が進まず、最終的に成功することもなかったでしょう。
経営層のDX理解を深める
DX推進を失敗させないための2つ目の成功要因は「経営層のDX理解」が必要です。DX推進に取り組んだ当初、そもそもは経営層がDX推進に前向きではなかったとのことです。
しかし、時代背景や今後のDXの必要性を理解し、DXに取り組むことに意思決定したことから本格化が始まりました。
企業全体でDXに取り組む
DX推進を失敗させないための3つ目の成功要因は「企業全体でのDX取り組み」が必要です。星野リゾートでは、全社員IT人材化を目指しました。
当時は予算や人的リソースが限られており、資金や人材リソースが豊富な大企業に勝つことは難しかったようです。
そこで、全社員がIT人材になることで競合優位性を保ち、星野リゾートの強みにあると考えたことからをきっかけに企業全体でのDX取り組みが始まりました。
DXの導入ならBirdmanにお任せ
本記事では、DX推進を成功させるポイントなどを解説しました。DXの導入を検討中のお客様は、ぜひBirdmanにご相談ください!
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