前半ではなぜBirdmanに依頼したのか、プロジェクトをどう進めたのかなど、戦略構築から進行についてご紹介しました。
後半ではアートディレクターの星川の話を中心にどのようなアウトプットを目指したのか、そこにどのような思いや目的を汲みとったのかを中心にお話します。
前編はこちらから!
「デザイン=情報を魅力的に伝えること」情報を整理することで、デザインの方向性を決める
ー今回のサイトリニューアルの注力したポイントでもあるリクルーティングページ。インタビューや統一感のあるデータ集など、掲載内容はどなたが主導して決定したのでしょうか。
山田:この情報を載せたい、と言うのはingage社内でディスカッションしてスタートしました。
二神:その後にBirdmanからコピーライターを入れて、細かいニュアンスを調整しながら伝わる表現を模索していきました。積極的にリライトいただいて、言いたいことがしっかり伝えられるコピーになったかなと思います。
ー改修後に何か反応や効果を実感したことがありますか。
和田:直接サイトが良くなったとか見やすくなったとか言われたわけではないですが、情報の粒度や目的の整理がされたことで、訪問者にとって欲しい情報が見分けやすくなったと思っています。
例えば「NEWS」のページが顕著なのですが、ingageでは企業の取り組みのニュースの他にSaaSを提供しているので、仕様アップデートのニュースがあります。ほぼ毎週と言ってもいいくらいアップデートがあり、年間で80回ほどの案内になるため、NEWSページではアップデートのお知らせで埋め尽くされてしまいます。またアップデートのお知らせは同じようなアイキャッチ画像を使うため、情報が見分けづらかったりしました。
Birdmanさんから、企業の取り組みが見えなくなってしまうので、アップデート通知は分けて表示しましょう、さらに画像もほぼ変わらないので、それぞれ表示サイズやレイアウトを変えましょうと提案してもらったことで、すごくわかりやすくなりました。
山田:社内の反応で言うと、サイト改修をきっかけに社内で自分の会社のことを考えるコミュニケーションが生まれました。例えばキャリアページのインタビューを受けた社員は、撮影当日は恥ずかしそうにしてたのですが、撮影後にBirdmanさんからこのお写真どうですかと送ってもらった時に、それをきっかけにこんなことをもっと伝えたらよかったとか、こんなことも言えたよねとか。インタビューを見た別の社員も、インタビューの内容で本人たちに話しかけたりしていました。
社外で言うと、仲のいいエージェントや関連会社から「ingageのサイト、とても見やすくなったね」と言ってもらえて…。ingageのやりたいことや実現したいことが読み進めるとスッと入ってきやすくなったと言われることがありました。
あとは求職者から実際にサイトを見て「御社の平均年齢これくらいなんですね」とか、サイトを起点に質問や話題のきっかけになっています。
西澤:キャリアページ部分ですと私もどんなデータを出すべきか意見を出させていただきました。グラフとして仕上がってきたのを拝見して、思っていたものがわかりやすく見やすくなっていて率直にいいサイトだと思いました。あとは面接の際に、情報が整理されているので伝えやすく、求職者も見てくれてコミュニケーションがしやすくなりました。
ー具体的な反応があると嬉しいですね。今回、星川さんが表現やデザインで意識したポイントを教えてください。
星川:トレンドを意識したこともそうですが、ページの構成段階で大方デザインが決まってくるので、情報を魅力的に伝えるための整理に時間をかけたことは重要なポイントだと思います。すんなりトップページが入ってきたという声が多かったのも、それを意識してつくった甲斐があったので嬉しいですね。
あと、トップページだけでingageがどんな会社なのか、初めて見る人でも会社の目指していることがざっと眺めるだけで伝わるようにしています。ファーストビューから読み進めると情報の解像度が上がっていき、どんな会社で、どんなビジョンを持って取り組んでいて、実際どんなサービスを提供しているのか、トップからつながって読み深めていくことができます。
今回はingageという会社のブランド力強化が大前提です。求職者の皆さんが自分の未来を賭けたいと思ってもらえることが大切です。グローバルだとエッジのきいたサイトが多いけど、国内だと必ずそうでもない。グローバルかつ、国内のコーポレートとしても受け入れられるバランス感で、やりすぎないことを意識しています。
ブランド力の強化ともう一つ大事なことは、会社のカルチャーを伝えることです。グローバルトレンドのデザインに加え、社内の雰囲気が伝わるように各ページの特性に合わせて、オフィスや人のフォトディレクションも行いました。
ーグローバルトレンドって具体的にはどのような特徴があるのでしょうか?
星川:いろいろある中で「ミニマルだけどスマートで洗練されている」ことや、例えばUIのデザイン、画像の使い方、テキスト情報と写真のレイアウトバランス、リキッドレイアウトでスマホ対応のレスポンシブであるとか、時代によって印象が存在します。その最新のトレンド感覚を持っているのは、Birdmanが常に最先端のデジタルアウトプットに触れている環境があったからです。例えば海外の求人ページだと、カルチャーで伝えることを重視し、中の人や職場の環境が素敵に演出されている素材を用意されてることが多いです。
ーお仕事を一緒にさせていただき、Birdmanの印象に変化はありましたか。
和田:元々お勧めされていたので、印象が変わったということではなく、期待していた訪問者の目線で何を見せるのかという戦略がしっかり練られていて、企画力が強い会社だと思いました。
山田:Birdmanに依頼するということになった時にBirdmanのサイトを拝見したのですが「ぶっ飛んでいる」と思ったのが正直な印象でした笑 ワクワクするとともに「どうなるんだろう」という予想できない不安も少しありました。またぶっ飛んだ企画力を実現するためには密なコミュニケーションが欠かせないと思っていましたが、Birdmanの皆さんが丁寧にやり取りをしてくれるので、不安は全くなくなってワクワクしかありませんでした。
西澤:Birdmanのサイトを見た時にインパクトが強かったので、ingageになったときにどうなるんだろうと思って楽しみでした。
今まで弊社になかった新たな一面に加え、ingageらしさも残しつつ仕上げてくださって、新たなingageが見せれたのではないかなと思います。
ーありがとうございます。最後に弊社のメンバーからも一言いただこうかと思います。佐柄さんはこのプロジェクトにどのようなゴールやミッションを設定していましたか。
佐柄:お人柄や空気感も採用には大事な要素だと思うので、写真やインタビューにはこだわりました。実際に皆さんの素敵な雰囲気がしっかり伝わっているかと思います。
二神:営業として大事なことはクライアント様の成長にコミットできたかに尽きます。今回のサイトのリニューアルで求職者の方が増えたりとか、入社後にエンゲージメントが高まっていたりとか、あるいは「Re:lation」というサービスがよりわかりやすく伝わってサービスの成長やingageさんへの期待が高まったりとか…。貢献できれば嬉しく思います。また何かお力添えできることがあれば、いつでもお声がけして欲しいなと思っています!
和田:サイトをリニューアルしたこともあり、今後はよりサービスを知ってもらえるように注力していきたいと思っています。今回は企業を知ってもらうことが目的でしたが、本業であるサービスの提供において、効果的に戦略を作っていく必要があります。誰に対してどの切り口で提供していくのか…。Birdmanさんの企画力を拝見したので、いろいろなところでお力をお借りできればなと思っております。
ーできることがあればBirdmanにまたお声がけください!ingageのみなさま、本日はありがとうございました!
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