ビジュアルアイデンティティ(VI)とは?作り方や企業の事例をご紹介!

ビジュアルアイデンティティ(VI)とは、ブランディングやコーポレートアイデンティティ(CI)と大きく関係します。優れたビジュアルアイデンティティには企業戦略において様々な効果をもたらし、世界的企業も取り組んでいます。

今回はビジュアルアイデンティティの効果や事例、作り方を解説します。

 

ビジュアルアイデンティティ(VI)とは?ブランディングやコーポレートアイデンティティとの関係性も解説

ビジュアルアイデンティティ(VI)とは、ロゴやコーポレートカラーなどを使って、企業の独自性や特徴を視覚的に、一貫性を持つデザインで表現することです。

ビジュアルアイデンティティは、ロゴタイプ、シンボルマーク、コーポレート(ブランド)カラー、スローガンなどの要素で構成されています。

そして、優れたビジュアルアイデンティティには特徴があります。

例えば、AppleのかじられたリンゴやTwitterの青い鳥、赤い背景と黄色のMで構成されたマクドナルド、シンデレラ城を背景にしたウォルト・ディズニーなど、見ただけでそのビジュアルが「何を表しているのか」すぐに頭に思い浮かぶことです。

これは、企業のブランドイメージや世界観が完成されていることを表しており、顧客やユーザーとの信頼がしっかりと構築されている状態です。

また、ビジュアルアイデンティティと深い関係性を持つものとして、コーポレートアイデンティティ(CI)やマインドアイデンティティ(MI)、ブランディングがあります。

マインドアイデンティティは、企業理念やミッションなどのことを指しており、このマインドアイデンティティを可視化したものがビジュアルアイデンティティです。

そして、マインドアイデンティティ、ビジュアルアイデンティティ、ビヘイビアアイデンティティ(BI)の3つで構成されるものが「コーポレートアイデンティティ」にあたります。

コーポレートアイデンティティとは、社内外に企業理念やミッションなどを発信し、企業イメージを構築するブランディングのことです。

そのため、ビジュアルアイデンティティはコーポレートアイデンティティやマインドアイデンティティ、ブランディングと深い関係性を持っています。

 

ビジュアルアイデンティティの効果や、正しく作られていないときのリスクとは?

ビジュアルアイデンティティは企業の世界観や独自性を伝えることができ、ブランド力や認知の向上、顧客やユーザーに限らず社内の従業員との信頼関係を構築できます。

しかし、ビジュアルアイデンティティが正しく作られていないときには、売上の低下につながることはもちろんですが、企業が意図していないブランドイメージが社会に定着してしまったり、従業員の帰属意識が高まらず、離職などの採用に大きな影響を与えるリスクがあります。

 

ビジュアルアイデンティティの作り方をSTEPごとに解説!

それでは実際に、ビジュアルアイデンティティの作り方をSTEPごとに解説します。

ビジュアルアイデンティティは大きく3つのSTEPに分かれます。

STEP1.マインドアイデンティティを決定する

STEP2.マインドアイデンティティを可視化するデザインを制作する

STEP3.社内外に浸透させるためのマニュアルや運用方針を定める

STEP1.マインドアイデンティティを決定する

ビジュアルアイデンティティの制作に取り掛かる前に、しっかりと企業理念やミッションなどのマインドアイデンティティを決めましょう。

マインドアイデンティティがぶれてしまうと、一貫性を持ったビジュアルアイデンティティを制作することができません。

また「やっぱりこっちにしよう」「社内のヒアリングをしてから作り直そう」などというような手戻りに時間がかかりすぎてしまう可能性があるため、しっかりとマインドアイデンティティを決定する必要があります。

STEP2.マインドアイデンティティを可視化するデザインにする

マインドアイデンティティが完成したら、それを可視化するためのビジュアルアイデンティティを作りましょう。

どうすればマインドアイデンティティが伝わりやすいのか、どのようなカラーがイメージと一致するのかを検討しながら制作します。

STEP3.社内外に浸透させるためのマニュアルや運用方針を定める

ビジュアルアイデンティティは完成したら終わりではありません。そのビジュアルアイデンティティを社内外に浸透させるためのマニュアルや運用方針を定める必要があります。

マニュアルや運用方針を定めなかった場合、時間をかけて制作したビジュアルアイデンティティが徐々に崩れていくリスクがあります。そのような状態にならないためにも、ある一定の運用ルールをマニュアルに落とし込んでおくことがポイントです。

 

企業のビジュアルアイデンティティの成功事例をご紹介!

ビジュアルアイデンティティの成功事例として「AUR株式会社」のプロジェクトをご紹介します。「ENGAGEMENT INNOVATION」という事業領域のコンセプトを決定し、それに伴うVI開発、WEBリニューアルを行いました。

この背景には、コロナ禍の影響も大きく「デジタルPRだけでなく、ユーザーや顧客との関係構築(エンゲージメント)をプロデュースする企業として、事業領域を再定義し、VIも見直したい」という課題解決を目的に実施されました。加えて、企業の存在意義や経営目標に基づいて行動するパーパスドリブンにも力を入れます。

こちらの「デジタルシフト」と「パーパスドリブン」の2つのキーワードを企業に取り入れるため、ビジュアルアイデンティティの変更に取り掛かリました

このビジュアルアイデンティティの変更をBirdmanで担当しました。

[AUR CI・企業ロゴリニューアル]

https://birdman.tokyo/projects/aur-cilogo-renewal

Birdman自身も、2021年の2月22日に株式会社エードットから社名変更し、同時にビジュアルアイデンティの要素で重要なコーポレートロゴの見直しを行いました。

現在のコーポレートロゴには「企業と社会の成長に寄り添う意思」が込められており、方向性の検討や他社事例の分析、タイプフェイス、シンボルマークなど、100パターン以上のデザインに落とし込んで検証を繰り返しました。

BirdmanのVICIについてはこちらの記事をご覧ください!

2つの事例のように、企業のコンセプトやメッセージをロゴやコーポレートカラーなどを使い、独自性や特徴を視覚的なデザインに表現することで、ビジュアルアイデンティティの効果が最大限に発揮されます。

 

ビジュアルアイデンティティを学ぶためのおすすめの本をご紹介!

ビジュアルアイデンティティを学ぶためのおすすめの本をご紹介します。

1つ目のおすすめの本は「価値を高めるブランドデザイン -世界のVI・CI- 」です。この本は見て学べる本で、世界中から集めたロゴやコーポレートグッズ、パッケージなどのコーポレートアイデンティティとビジュアルアイデンティティを掲載しています。

2つ目のおすすめの本は「ブランドをデザインする!」です。ブランディングデザイナー西澤明洋氏のブランディング事例を紹介しており、クライアントとのやりとりを載せていることが特徴です。

3つ目のおすすめの本は「ロゴをデザインするということ。成功と失敗から伝える、君へのアドバイス ロゴデザイン・ラブ![改訂第2版]」です。ビジュアルアイデンティティの重要な要素の一つであるロゴのデザインについて記載しています。具体的にロゴ制作に取り組みたい方にはおすすめの1冊です。

 

ビジュアルアイデンティティは自社で作成できる?

ビジュアルアイデンティティを自社で作成するには、ブランディングに関する専門的なノウハウや経験が必要になります。自社のリソースに余裕があり、ブランディングに知見を持つ人材を責任者に当てられる場合は、自社でビジュアルアイデンティティを作成してもスムーズに進められるでしょう。

しかし、通常業務のリソースが逼迫しており、ブランディングに知見を持つ人材がいない場合は、外部の専門家に依頼をしてみることをおすすめします。

Birdmanでは、多数のビジュアルアイデンティティの見直しや変更に携わった経験を持っています。ビジュアルアイデンティティの作成を検討しているのであれば、ぜひお問い合せいただければと思います。