ブランドポジショニングとは何か?
ブランディングには、「ブランドコンセプト」「ターゲティング」「ブランドポジショニング」の3つの要素が必要です。
ブランドコンセプトとは、ブランドの軸となる基本的なアイデンティティや目的を言語化したものです。
ブランドコンセプトは、マーケット内で自社にしか実現できない独自性を持ったものであることが重要で、競合他社との差別化を図ることができます。
ターゲティングとは、企業が決定したブランドを届けるにあたって、最も理想的な消費者を指します。
セグメントされた消費者に対して、ブランドの軸となるブランドコンセプトや商品・サービスとの親和性が高いことが重要です。
そして、今回の本題である「ブランドポジショニング」とは、消費者にブランドイメージを定着させることを指します。
マーケットにおいて、ブランドがどのような価値を持っているのか、どのような立場に立っているのかなどを消費者に認知してもらうことが重要です。
例えば「手が届きやすい高級品」というブランドコンセプトを掲げていた場合、具体的に「どのくらいの金額で手が届きやすいのか」、「どのようなビジュアルで高級品と感じるのか」といったイメージを持ってもらうための活用ともいえます。
ブランドポジショニングの必要性とは?期待できる効果
ブランドポジショニングは、消費者に自社のブランドが与える価値を明確にするために方法として必要性が高いです。
そして、ブランドポジショニングに成功することでマーケット内の競合他社と差別化され、価格競争せずに消費者から選ばれるブランドになることが期待されます。
ブランドポジショニングを維持するためには、ブランド戦略を立て計画的に実行することが重要です。
そのためには、自社や競合他社、マーケットを理解するための分析、独自性を発揮するための施策などを検討しなければなりません。
ブランドポジショニングの成功事例
続いて、ブランドポジショニングの成功事例を3つご紹介します。
1つ目のブランドポジショニングの成功事例は、株式会社MUGENの「築地もったいないプロジェクト」です。
世界的にも注目されている日本のフードロスという社会問題に目を向け、飲食店をオープンしました。
こちらの飲食店の特徴は、競合他社なら廃棄してしまう規格外の食品やキズのついた魚や消費者が一般的にお店でみることがない魚を使用していることです。
その結果としてアワード受賞やメディアに取り上げられる機会が増え、社会的にも注目されたことで、独自性の高いブランドポジショニングを獲得しました。
2つ目のブランドポジショニングの成功事例は、三井ダイレクト損害保険株式会社の「強くてやさしいクルマの保険(つよやさ)ローンチコミュニケーション」です。
三井ダイレクト損害保険株式会社では、新商品である「強くてやさしいクルマの保険」のローンチに伴い、ブランドポジショニングの定着を図りました。
こちらのブランドコンセプトは、今後の顧客に求められていく自動車保険を「顧客自身が自ら選択できて納得感があり、価格がリーズナブルなやさしい保険」と定義しました。
そして、ロゴやガイドラインを制作し、TVCMやWEBコンテンツのプロモーションを行いました。
その結果、顧客だけではなく、社員も愛着を持つブランドポジショニングを確立しました。
三井ダイレクト損害保険株式会社のWebサイトの事例はこちら>>
3つ目のブランドポジショニングの成功事例は、株式会社うるるの「今こそ、職場から「TELハラ」をなくすとき。」です。
こちらは、企業の経営層や大企業の総務・管理系職種における「fondesk」の認知拡大を行い、「会社宛の電話は新人が出るべき」や「管理部門が電話対応を行う」といった古い習慣の改革に取り組みました。
このような電話を押し付けられることを「TELハラ」と名付け、市場では新たなブランドポジショニングを獲得しています。
ブランドポジショニングを考える際のファーストステップ
ブランドポジショニングを考える際のファーストステップとして「STP分析」に取り組むことをおすすめします。
STP分析とは、セグメンテーション(Segmentation)、ターゲティング(Targeting)、ポジショニング(Positioning)の頭文字をとったマーケティング戦略で活用されるフレームワークです。
STP分析を行うことで、自社がアプローチすべきターゲットとマーケットにおける競合他者と比較した自社のポジショニングを明確にできます。
最終的に自社のポジショニングを可視化する方法として効果的であるのは、ポジショニングマップを作成することです。
ポジショニングマップとは、消費者ニーズに当てはめた2つの軸で構成することができ、競合他社のポジショニングを把握したうえで、自社のポジショニングを検討できます。
ブランドポジショニングに必要なフレームワークの種類と方法
こちらの章では、ブランドポジショニングに必要なフレームワークの種類と方法を解説します。
ブランドポジショニングに必要なフレームワークにはいくつかの種類があり、目的に応じてフレームワークを活用しなければなりません。
その中でおすすめのブランドポジショニングに必要なフレームワークは「SWOT分析」です。
SWOT分析とは、強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の4つの頭文字をとった分析手法であり、内部環境と外部環境、プラス要因とマイナス要因に分けて洗い出すフレームワークです。
SWOT分析を行うことで、既存事業の売上拡大や新規事業への取り組みなどのマーケティング戦略を検討する際に活用できます。
そしてSWOT分析に取り組むには、次のステップで進めます。
・強み(Strength)と弱み(Weakness)の洗い出し
・機会(Opportunity)と脅威(Threat)の洗い出し
・クロスSWOT分析の実施
1つ目の強み(Strength)と弱み(Weakness)の洗い出しでは、他社と比較して自社・自社製品の強みや弱みになる要因を洗い出します。
2つ目の機会(Opportunity)と脅威(Threat)の洗い出しでは、政治的要因や法律的要因、経済状況などから自社・自社製品に好影響を与えるビジネスチャンスや、反対に悪影響を与える阻害要因を洗い出します。
最後の3つ目であるクロスSWOT分析の実施とは、先ほど洗い出した強みと機会、弱みと脅威などの状況をクロスさせ、問題解決のきっかけを探すことです。
例えば、強みと機会のクロス分析を行う場合は、強みを機会に活かして事業拡大できるチャンスはないか、弱みと脅威であれば、弱みを理解し脅威を避けることはできないかを検討します。
このようにクロス分析を実施することで、自社を取り巻く環境を把握し、現時点から将来までの問題解決が実現できます。
ブランドポジショニングで成果を出すためにはプロに相談を
ブランドポジショニングで成果を出すためにはプロに相談することをおすすめします。
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Birdmanは、ブランドポジショニングにおける差別化戦略などを得意とする企業で、これまでBrand Experience & ActivationやInterior Architecture / Publicなど、国内外で450件以上の広告やデザインアワードの受賞実績を誇る企業です。
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Birdmanのプロジェクト事例やクリエイターインタビューなど、紹介します。